名古屋工業大学
先進セラミックス研究センター
井田 隆
名古屋工業大学 環境材料工学科 3 年次授業「マテリアルデザイン」の講義ノートです。
1−3−1 否定回路
1−3−2 否定論理積回路
1−3−3 論理積回路
1−3−4 否定論理和回路と論理和回路
1−3−5 排他的論理和回路
この節では,電子回路によって論理演算を実現するための具体的な方法について説明します。
論理演算には NOT と AND,OR の三種類がありますが,ド・モルガンの法則を使えば,すべての論理演算を NOT 演算と AND 演算だけの二種類の組み合わせ,あるいは NOT 演算と OR 演算だけの二種類の組み合わせでも表現できることがわかります。
ところが,実際には NAND 演算 = NOT (A AND B) = A ∧ B という演算や NOR 演算 = NOT (A OR B) = A ∨ Bという演算をする回路が素子として良く使われます。この節でも,はじめに NOT 演算を実現する回路,つぎに NAND 演算を実現する回路について説明します。
論理値 1 を +5 V,論理値 0 を 0 V という電圧で表現することにします。この +5 V という電圧を選んだのは,トランジスタを使う時にはこのくらいの電圧を選んでおくのが都合が良いからで,実際に少し前までは多くの論理回路に +5 V という電圧が使われていました。ただし,最近のコンピュータでは発熱を抑えるために +3.3 V とか +3 V という値が使われるようになってきています。
2011年4月17日公開
2013年4月5日更新