[Next] [Up] [Previous] [Contents]
Next: 2.6 電子回路による論理演算
Up: 2.5 論理回路
Previous: 2.5.1 記号論理とブール代数
Contents: コンピュータのしくみ

2.5.2 ド・モルガンの法則 De Morgan's law

法則などというとおおげさな気もするのですが,

(2.11)
(2.12)

という二つの関係のことをド・モルガンの法則と言います。 前節の「論理演算の規則」を使えば簡単に導くことができますが, 実際に論理演算の中で良く出てくるのでド・モルガンの法則と呼んで使うことにします。 ついでに,次の二つの式もド・モルガンの法則と呼ぶことにしてもよいでしょう。

(2.13)
(2.14)

これらの関係も,前節の「論理演算の規則」を使えば簡単に導くことができます。 規則から , だから, 一般的に と書けることを確認しておいてください。

この法則に何か意味を持たせたければ,たとえば次のような記述を想像してみたらいかがでしょうか? 「Q君がタワケでもないしアホでもないということはない」 このとき,私がいいたいのは,「Q君はタワケであるかアホであるかのどちらかである」 ということだから,式 (2.14) に対応していますね?

余談ですが,「A ならば B である」() ということが, 「AでないかまたはBである」()ということと同じことであるということも, 「Q君はタワケでなければアホである」という言葉が 「Q君はタワケかアホかのどちらかである」ということと同じ意味であると考えれば, 大いに納得できますね。


[Next] [Up] [Previous] [Contents]
Next: 電子回路による論理演算
Up: 論理回路
Previous: 記号論理とブール代数
Contents: コンピュータのしくみ


2004-04-17