結晶構造解析特論の井田の担当分(7回)では主に回折理論の基礎についての講義をします。
大学院未来材料創成工学専攻の学生を対象とした講義です。
まず手始めに,ブラッグの法則について確認しておきたいと思います。
基本的な法則ですが,意外にちゃんと理解していない人も多いように思うのです。
皆さんは大丈夫ですか?
(この回の講義の参考資料,2012年11月13日 改訂,PDF[約850kB])
キーワード:運動学的回折理論,動力学的回折理論,構造因子
物質によってX線が散乱されるとはどういうことでしょうか?
構造因子が電子密度のフーリエ変換だとはどういう意味でしょうか?
(この回の講義の参考資料,2012年11月12日 更新,PDF[約1.6MB])
キーワード:原子散乱因子,直交座標と球座標,異常分散
1つの原子はどのようにX線を散乱するでしょうか?
「異常分散」とは何でしょうか?
(この回の講義の参考試料,2012年11月13日 改訂,PDF[約1.8MB])
(共鳴振動と強制振動についてアニメーションを使って解説したページ
も参考にしてください。
ただし,このページは古いブラウザだと正常に表示できない場合があります)
キーワード:熱振動,温度因子,結晶構造因子
結晶によるX線の回折について考えるときに気になることがあります。
それは,有限温度である限り原子は熱振動しているということです。
室温付近での原子の熱振動はどのくらいの大きさでしょうか?
その効果はどのように考えたら良いでしょうか?
そして結晶はどのようにX線を散乱すると考えられるのでしょうか?
(この回の講義の参考資料,2012年11月13日 改訂,PDF[約3.4MB])
キーワード:ラウエ関数,ラウエ条件,逆格子,ミラー指数
結晶全体からの散乱は,特定の回折条件が満たされるときにしか現れません。
この回折条件とは,正確にはどのようなものでしょうか?
「逆格子」とはどういう意味があって,何の役にたつのでしょうか?
hkl面と hkl 反射って,どういう意味でどういう関係があるのでしたっけ?
(この回の講義の参考資料,2012年11月13日 更新,PDF[約5.9MB])
キーワード:粉末回折,ストークス・ウィルソンの理論,シェラーの式
完全な結晶は,無限の大きさを持っていなければならないはずですが,
現実の結晶は大きさが有限です。
特に,小さい結晶からの回折ピークは実際に幅が広がったものになります。
結晶の形や大きさと回折ピークの形状はどのように結びつけられるのでしょうか?
(この回の講義の参考資料,2012年11月13日 更新,PDF[約3.1MB])
(フーリエ変換の解説 PDF[約522kB]
も参考にしてください。)
キーワード:構造欠陥,格子歪み(ひずみ),ウィリアムソン・ホール法,積層不整
現実の結晶は大きさが有限であるだけでなく,必ず不純物や構造の欠陥を含んでいます。
結晶が構造欠陥を含んでいたり歪んでいる場合にも回折ピークは幅が広がります。
この問題は非常に複雑なので,あまり安易に考えない方が良いかもしれません。
ここでは比較的単純なモデルについてとりあげますが,
かなり限定された場合にしか使えないかもしれないということには注意して下さい。
(この回の講義の参考資料,2019年10月1日 改訂,PDF[約1.1MB])
(参考資料の付録,2012年11月13日 改訂,PDF[約2.6MB])
2019年10月1日