名古屋工業大学 セラミックス基盤工学研究センター
2006年度版年報 編集おぼえがき

OpenType と Unicode について

名工大セラ研年報

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OpenType フォントの使用について

セラ研年報 2006 で使った日本語のフォント「小塚(こづか)明朝」「小塚ゴシック」は OpenType フォントで, Adobe Creative Suiete 2 日本語版に標準で付属しています。 発注先の印刷会社は OpenType フォントには対応できない場合があるとのことでしたが, 小塚フォントが使えるということはあらかじめ確認しました。

原稿は TrueType フォントである「MS 明朝」「MS ゴシック」を使うものが多いのですが, Adobe InDesign で読み込んで「フォント置換」の機能を使えば一括して置換できます。

英数字とギリシャ文字には TrueType フォントの「Times」と「Symbol」を使いましたが, これは,数式入力に用いられる「数式エディタ」(MathType の機能限定版)では, OpenType フォントが使えないことも主な理由です。 「MathType」の正規版では OpenType フォントが使えそうなのですが, 1ライセンスあたり \20,000〜\30,000 くらいするようなので, 規模の大きくない当研究センターでは容易には導入しづらいところです。

ギリシャ文字には TrueType フォントを用いたのですが, InDesign では,たとえば日本語入力モードで「pai」と入力して「π」に変換し, さらに文字種を「Symbol」に変換することで半角文字に変換することができました。 ギリシャ文字のコードを憶えていない場合にこの方法は便利です。


Unicode

元々,英数字などを 8 ビットで表現する ascii コードが使われていました。 日本語文字を表現するために 16 ビットが使われるようになりましたが, 既に Shift JIS, EUC, JIS コードなど異なる規格が使われてややこしい状況になってしまっています。

Unicode は英語や日本語だけでなくギリシャ文字やアラビア文字, 中国簡体字なども含む全世界のすべての文字を, 統一した規格で表現しようとするものです。 ところがこの規格はまだ安定しておらず, 市販のワープロソフトや OpenType フォントのデータなども, どのレベルで対応するのかまちまちな状況のようです。

前述のように発注先の印刷会社が OpenType フォントに対応できないというケースもまだ少なくないようですし, Unicode の導入にも注意が必要かもしれません。


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2006年度責任編集者:井田 隆
2007年04月03日