名工大 / セラ研 / 解析システム研究グループ /トピックス /
J. Flux Growth, 5[1] pp2-5 (2010.05)
チョクラルスキー法で合成されたランタンアルミネート(LaAlO3) 単結晶の高温構造変化を単結晶X線回折法により 296K から 1195K の間において調べた。 菱面体構造中のAlO6 八面体の回転角の二乗は転移点近傍で直線的に変化し、約 839K で二次構造相転移を起こすことを示唆していた。 体積熱膨張係数の温度依存性は転移点でとびをもち、熱膨張計をもちいた既往の研究結果と整合的であった。
Solid State Ionics 181, pp1024-2032 (June, 2010).
ランタンケイ酸アパタイトである La9.93(Si5.11Mg0.89)O26 および (La8.48Mg1.28)Si6O26 単結晶のX線構造解析をおこない、前者は空間群 P63/m に属し、後者は P63 に属することを明らかにした。 773K における酸化物イオン伝導度は前者が高かった。酸化物イオン伝導度の変化は、La とO から構成される等辺三角形が c 軸に沿って並ぶ六方チャンネルの形状によって説明できる。 (La8.48Mg1.28)Si6O26 では、La の一部が Mg に置換されることによって対称性が下がり、対称中心を失う。Mg が La 席を置換する場合と Si 席を置換する場合の二種類があり、それに依存して単位胞の大きさや物性が大きく変わることを見出した。
J. Solid State Chem. 183, pp. 2731-2738 (September, 2010)
フラックス法によって合成されたニオブ酸ナトリウムカリウム(Na0.5K0.5NbO3)強誘電体結晶の温度誘起相転移を単結晶X線解析法により明らかにした。 結晶は室温で斜方晶系であり、加熱すると 465K で正方晶系に、さらに 671K で立方晶系に相転移した。冷却時には立方- 正方相転移は 666K、正方ー斜方相転移は 446K で起きた。 いずれの相転移においても高温側で単位胞体積が小さくなる現象が観察された。転移温度のヒステリシスおよび転移時の体積変化の不連続性からこれらの相転移の次数はいずれも一次であると推定された。 Nb の配位数は立方晶系で 6、正方晶系で 5+1、斜方晶系で 4+2 と推定された。 Na と K はABO3 ペロブスカイトの A 席に入るが、実際には互いに少しずれた席を占めることがわかった。 これは両者のイオン半径の違いによって説明することができた。 小さい Na イオンは酸素原子に囲まれた A 席周りの空間の中心から K よりもより大きくずれ、自発分極軸の特性向上に寄与していた。 自発分極の大きさを構造から推定し、斜方晶系ではおよそ 0.29 Cm-2、正方晶系ではおよそ 0.18 Cm-2 であることを示した。
Acta Crystallogr. Sect. E 66, i68 (August, 2010)
ストロンチウムプラセオジムオキシケイ酸アパタイト(Sr2Pr8(SiO4)6O2)の単結晶を SrCl2 をフラックス成分とするフラックス法を用いて合成し、その構造を単結晶X線回折法を用いて決定した。 従来これらの希土類ケイ酸オキシアパタイトは 1700℃ 以上の高温で合成されてきたが、本研究によって 1100℃ という中温度合成が可能であることを見出した。 アパタイト型構造においてアルカリ土類および希土類元素の入る席は二つあるが、Pr はそのうちの一つの席を完全に占有し、他席は Pr と Sr が半々に占有していることを見出した。
Adv. Science Technol. 67 pp. 113-117 (August, 2010)
層状ペロブスカイト型構造をもつ BaLn2Mn2O7 単結晶の相転移を高温単結晶X線回折法および電子顕微鏡法によって調べた。 その結果、BaPr2Mn2O7 は 400K 付近で P42/mnm から I4/mmm へ相転移を起こし、さらに 1040K 付近で別な相転移を起こすことを明らかにした。
J. Appl. Cryst. 43 pp. 1124-1125 (October, 2010)/p>
ガラスキャピラリに封入された結晶性粉末試料を用いたX線回折測定による強度データの解析には、吸収係数の均一な円柱形を仮定した吸収補正が施されるのが普通である。
International Tables for Crystallography, Vol. C においては数値計算により求められた数表に記載される値を内挿して用いる方法が提案されている。
しかし、International Tables で用いられている数値計算法は効率が悪く、計算アルゴリズムを改良することにより 1,000 倍から 10 万倍程度高
速に高精度な数値解が得られることを明らかにした。
この結果、構造解析プログラムにおいて、吸収補正に関する数表を参照することも、内挿を実施することも事実上不必要となり、さらに極端に大きい吸収係数を持つ試料に対しても補正因子を計算することが可能になる。
[→ PDF へのリンク]
Acta Crystallogr. Sect. E 66, i80 (November, 2010)
カルシウムネオジムルテニウム複合酸化物 (CaxNd11-x)Ru4O24 (x = 4.175) の単結晶をフラックス法によって合成し、その構造を単結晶X線回折法によって調べた。 ルテニウムは酸素原子 6 個に囲まれた RuO6 八面体を構成する。 これらの RuO6 八面体は互いに孤立し、カルシウムおよびネオジムから構成されるマトリックス中に存在する。 Ru の平均原子価は約 4.79 であり、結晶中の二つのRu サイトのうち一つには Ru5+ が占有し、他席には Ru4+ と Ru5+ がほぼ同数存在することが配位多面体形状とボンドバレンスサムから推定された。
J. Flux Growth, 5[2] pp. 59-62 (December, 2010)
塩化ストロンチウムをフラックスとしてもちい、SrPr4(SiO4)3O 単結晶をフラックス法で合成した。 合成した結晶の晶相を光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡によって観察し、従来フラックス法で合成されたリン酸塩素アパタイトの晶相とは一部異なっていることを見出した。 今回、SrCl2 をフラックスとして成長した SrPr4(SiO4)3O は六角柱状であり、その側面は既往の文献で報告されている Sr5(PO4)3Cl などと同様に {1010} である。 しかし柱状先端部を形成する結晶面は Sr5(PO4)3Cl について報告されている {1011} とは異なり、これらを c 軸の周りに 30 度回転した {1121} 面であった。
セラミックデータブック2010 38、(株)テクノプラザ、pp. 117-120 (November, 2010)
J. Flux Growth 5[2], pp. 48-54 (November, 2010)
Photon Factory Activity Report 2009 #27 Part B (March, 2011) in press.
Photon Factory Activity Report 2009 #27 Part B (March, 2011) in press.
セラミックス基盤工学研究センター年報 2010, 10, 41-44 (March, 2011)
セラミックス基盤工学研究センター年報 2010, 10, 45-50 (March, 2011)
情報機構セミナー、2010 年 4 月、東京
名古屋大学シンクロトロン光研究センターシンポジウム、2010 年4 月、名古屋
12th International Ceramics Congress (CIMTEC 2010), June 2010, Montecatini Terme, Tuscany, Italy
The Sixth China International Conference on High-Performance Ceramics (CICC-6), August 2009, Harbin, China
シンクロトロン光利用者研究会、2010 年 8 月、名古屋
12th European Powder Diffraction Conference (EPDIC12), August 2010, Darmstadt, Germany
6th International Symposium on Organic Photochromism (ISOP2010), October 2010, Yokohama, Japan
6th International Symposium on Organic Photochromism (ISOP2010), October 2010, Yokohama, Japan
分析化学講習会、2010 年 10 月、名古屋
The 10th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA2010), November 2010, Busan, Korea
The 10th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA2010), November 2010, Busan, Korea
The 10th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA2010), November 2010, Busan, Korea
The 10th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA2010), November 2010, Busan, Korea
The 10th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA2010), November 2010, Busan, Korea
The 10th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA2010), November 2010, Busan, Korea
3rd International Congress on Ceramics (ICC3), November, 2010, Osaka, Japan
3rd International Congress on Ceramics (ICC3), November, 2010, Osaka, Japan
3rd International Congress on Ceramics (ICC3), November, 2010, Osaka, Japan
3rd International Congress on Ceramics (ICC3), November, 2010, Osaka, Japan
平成 22 年度日本結晶学会年会、2010 年12 月、大阪
平成 22 年度日本結晶学会年会、2010 年 12 月、大阪
第 5 回フラックス成長研究会発表会、2010 年12 月、長野
第 5 回フラックス成長研究会発表会、2010 年 12 月、長野
第 5 回フラックス成長研究会発表会、2010 年 12 月、長野
第 5 回フラックス成長研究会発表会、2010 年 12 月、長野
4th International Workshop on Advanced Ceramics, December 2010, Nagoya, Japan
4th International Workshop on Advanced Ceramics, December 2010, Nagoya, Japan
4th International Workshop on Advanced Ceramics, December 2010, Nagoya, Japan
4th International Workshop on Advanced Ceramics, December 2010, Nagoya, Japan
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第49 回セラミックス基礎科学討論会、2011 年 1 月、岡山
2011 年日本セラミックス協会年会、2011 年 3 月、浜松
2011 年日本セラミックス協会年会、2011 年 3 月、浜松
2011 年日本セラミックス協会年会、2011 年 3 月、浜松
2011 年日本セラミックス協会年会、2011 年 3 月、浜松
The ICDD Spring Meeting 2011, March 2011, Newtown Square, USA
受賞論文:“Isolation of Solid Solution Phases in Size- Controlled LixFePO4 at Room Temperature”, Adv. Funct. Mater. 18 (3), 395-403 (February 2009)
受賞対象:The Spriggs Phase Equilibria Award shall be given to the author or authors who, in the judgment of the award committee, made the most valuable contribution to phase stability relationships in ceramic-based systems literature during the calendar year prior to the selection. For the purposes of this award, a phase equilibria article is defined as a paper, article, or report published in a technical or trade journal, or in a bulletin from a school, laboratory, technical bureau, or experimental station, or in a pamphlet or book form. It must be complete and readily available to the public. The award is a certificate and a cash prize of $1,000 to be divided equally among multiple authors. The eligibility for the Spriggs Phase Equilibria Award is open to all people worldwide.
Assignee: Rigaku corporation
Appl. No.: 12/560,803
Filed: Sep. 16, 2009
米国特許
20011年05月19日更新