このページは 名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター が管理する Web サーバに試験的に設置させていただいているものです. 一時的なものであり, 正式に運用される場合には URL は変更する予定です.
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MDS 測定制御ソフトウェア Rev. 20110129(パスワードが必要です)
MDS データ解析ソフトウェア Rev. 20110131
Connect110131.zip(Igor Pro ver. 6.0 以前用)
Merge110131.zip(Igor Pro ver. 6.1 以降用)
トピックス
MDS データ解析プログラムを改訂しました。Igor Pro のマクロの仕様が version 6.1 以降,大幅に変更されたことによるものです。これにともなってバグも修正しました。新しい接続プログラム "Merge" は,現状では "Connect" と同じ機能を持ちますが,Igor Pro ver. 6.1 以降で使用する場合には,より高速で使い勝手も良くなっています。
(2011年1月31日)
制御用 PC Dell Insprion 2400 不調のため,解析用に使っていた HP-Compaq PC と交換しました。制御用シリアルポート番号が COM1〜COM3 から COM3〜COM5 に変わったので,従来の測定制御プログラムはそのままでは使えません。注意してください。
(2011年1月27日)
RIETAN-FP が改訂され,誤差データを読み込める新しい入力フォーマットが提供されるようになりました。接続プログラム "Connect" の "Make intensity data for RIETAN" セクションでは "Make GSAS-ESD file" のチェックを外し,"Add error data to INT file" のチェックを付けて,強度データ "*.int" ファイルを作成してください。".ins" ファイルでは,強度データのフォーマットとして,新しい NINT=11 フォーマットを指定してください。
(2011年1月7日)
MDS 制御システムの操作マニュアルを大幅に書き直しました。 新制御システムを用いるだけではなく, 従来とは光学系調整の方法が大きく異なっています。
MDS データ解析プログラムを改訂しました。
(2008年1月4日)
数え落としを補正した後のデータに伴う統計的な誤差の見積もりについて, 長い間解決できていなかった問題が,やっと解決できそうです。 検出系の数え落としの影響を受けると統計的な誤差はカウント数の平方根より小さくなり, 数え落としの補正をかけた後の強度データでは強度の平方根より大きくなると直観的には予想できたのですが, このことを解析的な方法と計算機シミュレーションで調べました。
拡張死時間モデルでは,数え落とされた信号パルスの統計的な誤差は
(error) = mobs 1/2 [1 - 2 r τ exp ( - r τ) ]1/2
と表され,数え落とし補正後の強度データの統計的な誤差は
(error) = mcor1/2 (1 - r τ)-1[exp( rτ) - 2 r τ ]1/2
と表されます。ここで mobs はカウントされたパルスの数, mcor は補正後の強度,r は平均計数率,τ は死時間です。 この関係は既に Laundy と Collins ら [Laundy, D. & Collins S. (2003). J. Synchrotron Rad. 10, 214-218] により発表されていたのですが,ごく最近まで見過ごしていました。 近似的な関係なのですが, かなり広い範囲で成立することを計算機シミュレーションで確認しました。
非拡張死時間モデルでは,数え落とされた信号パルスの統計的な誤差は
(error) = mobs1/2 (1 + r τ)-1
数え落とし補正をかけた後の強度の誤差は
(error) = mcor1/2 (1 + r τ)1/2
と表されます。この関係は最近導くことができて, 計算機シミュレーションでも確認しました。
BL-4B2 MDS 回折計を使って実験的に統計的な誤差を評価しようとしています。
リートベルト解析プログラムでは, ポアソン統計を仮定して誤差がカウント数の平方根に比例するとするものが多いようですが, 書き換える必要がありそうです。
(2007年6月18日)
MDS controller のバックグラウンドでのスキャン測定のコーディングに重要なバグがありました。 数値データを文字列に変換するために num2str() 関数を使っていたのですが, この関数は有効数字 5 桁までしか変換できないので, 100°を超える角度では 0.01°の桁で丸められてしまっていました。
この問題は sprintf() 関数を使うことで解消しました。
(2007年6月17日)
故障していた平板回転試料台基準位置検知用用フォトセンサ(OMRON, EE-SX671)を 新品と交換しました。
データム(基準位置探査)動作が正常に完了することを確認しました。
従来,平板回転試料台は Free Rotation (指定した角速度で連続回転する) 動作のみに使用していましたが, ユーザインターフェスから主制御ユニットに対して, ポジショニング(移動)動作コマンドを送出することにより, 任意角度に移動できることも確認しました。
延伸や圧延をほどこした試料など, 結晶粒の配向性が試料の面内で異方性を持つ場合にそれを評価することが可能になりました。
(2007年6月16日)
下記,バックグラウンドジョブでのスキャン測定に関するコーディングのバグに関して。
名工大 大里研究室 修士学生 笠原君から指摘されました。 測定制御プログラムの問題は, 保存された角度データが測定点番号で割った値になっていただけでなく, 指定した角度ステップの2倍のステップで角度が変化していたようです。
0.005°ステップの角度スキャンを指定していたのに, 0.01°動いた後に,同じ角度で2回測定を繰り返すという動作をしていました。 コーディングのどのバグによるものか現在では特定できていません。
(2007年6月12日)
バックグラウンドジョブでのスキャン測定に関するコーディングにバグがありました。
症状:エンコーダの値,スキャン軸の値,日時データの値がおかしな値になる。
バグの箇所:"BackgroundScanProc" 中の関数 BackgroundScanJob(), "elseif (gScanStatus==8)" 文の4行目前くらいのところ
バグの修正:"gReputation=0" 文を挿入する
既に測定されたデータを修正するには,以下のようにします(No. 30 のデータを修正する場合)。
コマンドラインから en030*=(p+1);t2030*=(p+1);tm030*=(p+1) と入力する。
(2007年6月7日)
注文していたフォトセンサ OMRON EE-SX761 (@950円)が名工大セラ研に届いています。 2007年6月16日からのマシンタイムで不良品と交換する予定です。 念のため2つ買ってありますので,予備の部品は実験ステーションの補修部品入れにおいておきます。 (2007年5月22日)
Igor Pro のマクロから任意のメールアドレスにメールを送るためのコードを開発し, 動作を確認しました. 測定制御のためのマクロに組み込めば, 落雷や地震などによる不測のチャンネルクローズが検出された場合などに, ユーザの携帯電話にメールを送るという機能を実現することができます.
CGI プログラムの動作テストのためのページを
http://www.atyc.org/public/ida.takashi/mds/keitai/sendmail.html
に設置してあります. KEK-PF BL-4B2 ユーザに使用を限定するために,パスワードが設定されています.
Igor Pro からは,アドレスやパスワードをコントロールパネルから入力しておけば, "mailto()" というコマンド一発でメールを送るようにマクロを準備してあります. 実験室の制御系を使う場合にも, 時間がかかる計算をするときも使いたい機能だと思います. 恒温あるいは高温装置を使う場合に温度をパソコンで監視しておいて, 異常な温度変化があったら携帯電話にメールするようにすると良いかもしれません.
Perl 言語による CGI スクリプトの実行と SENDMAIL 互換のメール機能が提供される Web サーバを使うので, 現在は日本セラミックス協会東海支部 東海若手セラミスト懇話会 が独自に契約しているレンタルサーバを一時的に使わせていただいています. (2007年5月16日)
スキャン測定をユーザ要求によりソフトに中断する処理のためのコードを開発しています. [STOP]ボタンをクリックすると測定をいったん停止し, 確認ダイアログを表示して終了するか継続させるかをユーザに選択させます. まだタイミングが最適化されておらず, 現状では空走時間が長めになってしまいます. (2007年5月11日)
制御プログラムのユーザインターフェスに[STOP]ボタンをつけました. はじめにポジショニング動作とイニシャライズ動作について, ユーザの要求により任意のタイミングで移動を停止する操作を実現しました. Igor Pro ではマウス操作のイベントによって割り込みを駆動できず, 1チャンネルのタイマ割り込みしか使えないので工夫が必要でしたが, ポジショニング動作をバックグラウンドジョブとして管理することによって, 結果として操作性が良好でかなり安定した動作を実現できました. たとえばポジショニング動作中でも Igor Pro でグラフや表を編集することが可能になります. (2007年5月11日)
平板回転試料台位置決め用のフォトセンサ(OMRON, EE-SX671)が故障していることを確認しました. 連続的に回転させる従来の使い方では問題になりませんが, 延伸処理を施した試料など配向の面内での異方性を評価したい場合に, 位置決めが必要になると思われます. フォトセンサの代替品は現在注文中です. (2007年5月11日)
平板回転試料台の制御ケーブルが巻き込まれるのを防止するためのプラスチック板を準備しました. ただし摺動が充分にスムーズだと言い切れず,まだ改良の余地はありそうです. (2007年5月11日)
実験ハッチ内のシャッターを開閉するためのタイマ機能をつけました. リナグラフ撮影をするときに便利です. Igor Pro マクロのタイマ割り込みを使っています. (2007年5月10日)
新制御系のマニュアルを整備し始めました. (2007年5月10日)
ゴニオベース位置移動と2Θスキャンを組み合わせた一連の測定により, Ge(111) アナライザ結晶のわずかな格子面のひずみを実験的に確認しました. 減衰したダイレクトビームに対して2Θ固定のゴニオベーススキャンをした場合に, 歪んだ強度プロファイルが観測されていたのは, 主にこのことによると思われます. このような評価実験は新しい制御システムでなければ実現不可能でした. 回折ピークの積分強度の見積もりにはあまり影響しないと思いますが, 平板試料で浅い入射角を用いる場合には注意した方がよいかもしれません. (2007年4月26日)
アナライザ結晶の自動センタリング調整機能は安定して動作しています. (2007年4月25日)
新しい測定制御システムでは,RS232C-USB 変換器(アイオーデータ USB-RSAQ3)と USB ハブ(アイオーデータ USB2.0-HUB)を使うことで, パソコン本体の USB ポートを1つ使うだけで3チャンネルの RS232C 制御を実現しています. ソフトウェアをインストールすれば Windows ノートパソコンでも測定制御を実行できます. Macintosh では複数チャンネルに対応したドライバが提供されていないのが残念です. (2007年4月25日)
USB ケーブルを延長すれば, ノートパソコンを実験ハッチに持ち込んで直接動作を視認しながら調整を行うことも可能のように思います. (2007年4月25日)
新しい測定制御システムは, Windows パソコン(Dell Dimension 2400)をユーザインターフェスに使っています. 旧システムでは UNIX ワークステーション(Hewlett-Packard Model 712/60) をユーザインターフェスに使っていたのですが, それに比べてかなり性能が向上しています. また,従来は 3.5" フロッピーディスクを使ってデータを転送していましたが, さすがに時代遅れの感は否めませんでした. 今ではノートパソコンにフロッピーディスクドライブが付いている例はまれでしょう. 現在 Dell Dimension 2400 には 3.5" フロッピーディスクドライブをつけていませんが, LAN を介した FTP (File Transfer Protocol) または USB メモリスティックを使ってデータを転送するのがずっと早くて簡単です. (2007年4月25日)
新しい測定制御システムでは, データのみを旧システムと互換な形式でファイルに出力することも可能なのですが, 測定制御のためのプログラムとデータを Igor Pro の packed experiment file (pxp)として,まとめてひとつのファイルに保存する使い方を念頭においています. 測定制御プログラムが開発段階にあるために, 制御コードとデータとを一括して管理したいことも理由のひとつなのですが, 関連する測定データを比較するときなどに Igor Pro の pxp として まとめてあった方が好都合な面もあります. (2007年4月25日)