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環境材料工学科材料機能プログラムの3年の学生を対象とした演習です。
以下の手順で演習を進めることを予定しています。
各自のパソコンを,名古屋工業大学の公衆無線 LAN に接続します。
インターネットで情報や公開ソフトウェアを入手,更新できる環境を整えます。
インターネットを介して,無料ソフトウェアである Open Office (Windows/Macintosh) をダウンロードし,自分のパソコンにインストールします。表計算ソフト Office Calc を使います。
Office Calc でのデータの作成,保存,読み込みなどの基本的な操作の練習をします。 数式入力の機能を用いて,簡単な関数の描画を行います。
Office Calc に付属する Basic 言語により,誤差関数 erf(x),誤差補関数 erfc(x),逆誤差関数 erfi(x),逆誤差補関数 erfci(x) を実装し,描画を行います。
いくつかのイオンについて,公開されている電子密度分布のデータを入手します。電子密度分布のデータからイオンの間に働く反発力を計算します。
参考資料:原子散乱因子の近似形式からの原子間ポテンシャルの計算
最適化計算のライブラリを利用,あるいはプログラムを自作して, 原子間ポテンシャルを簡単な式で計算するためのモデル化を行います。
マーデルング計算のライブラリを利用,あるいはプログラムを自作して, 格子和エネルギー計算のプログラムを制作します。
簡単なイオン性結晶の安定な構造を導きます。
Na+-Cl-:AtomPotNaCl2.ods (2010年12月15日更新)
格子和計算:LatticeSum.ods (2008年11月05日更新)
原子間ポテンシャル計算:CalcPotential2.bas(2010年12月15日更新)
最小二乗あてはめ計算:CurveFit2.bas (2009年11月12日更新)
ガウスジョルダンの掃出し法:GaussJordan.bas
誤差関数:ErrorFunction.bas
反発力計算:Repulsive.bas
2010年10月7日
石原優也 (3年生)
須原裕樹 (3年生)
藤田佑介 (3年生)
f(K)=a1exp(-b1K2/4)+...+a4exp(-b4K2/4)+c
Na+ | K+ | F- | Cl- | |
---|---|---|---|---|
a1 | 3.25650 | 8.29038 | 3.63220 | 18.2915 |
b1 | 2.66710 | 12.9948 | 5.27756 | 0.006600 |
a2 | 3.93620 | 7.41717 | 3.51057 | 7.20840 |
b2 | 6.11530 | 0.780541 | 14.7353 | 1.17170 |
a3 | 1.39980 | 6.40332 | 1.26064 | 6.53370 |
b3 | 0.200100 | 0.00125605 | 0.442258 | 19.5424 |
a4 | 1.00320 | 0.831408 | 0.940706 | 2.33860 |
b4 | 14.0390 | 37.896 | 47.3437 | 60.4486 |
c | 0.404000 | -4.94228 | 0.653396 | -16.378 |
※International Tables for Crystallography Vol.C による。K+ のパラメータは bi > 0 となるように調整した値
f(K)=a1exp(-b1K2/4)+...+a5exp(-b5K2/4)+c
パラメータファイル: asfdc.txt
[C. R. A. Catlow, K. M. diller and M. J. Norgett, "Interionic potentials for alkali halides", J. Phys. C: Solid State Phys., 10, 1395-1412 (1977).] による。
F | Cl | Br | I | |
---|---|---|---|---|
Li | 3.992 | 5.078 | 5.426 | 5.902 |
Na | 4.590 | 5.578 | 5.908 | 6.388 |
K | 5.296 | 6.232 | 6.524 | 6.978 |
Rb | 5.578 | 6.518 | 6.820 | 7.256 |
Cs | (保留) | (保留) | (保留) | (保留) |
例えば NaCl の場合, Na+ - Cl- 間の最短距離が 2.789Å,第二最短距離が 2.789*sqrt(3)=4.8307Åであること, Na+ - Na+ および Cl- - Cl- 間の最短距離が 2.789*sqrt(2) = 3.944 Å,第二最短距離が 2.789*2 = 5.578Åであることから,少なくともこれらの値を含む範囲でポテンシャルの計算を行う。
2008年12月11日
物質 | 実測値(Å) | 計算による最適値(Å) | 計算と実測の差(Å) | 担当 |
---|---|---|---|---|
NaCl | 5.641) | 5.44 | -0.20 | |
NaF | 4.632) | 岡本 | ||
KF | 5.303) | 5.29 | -0.01 | 杉本 |
KCl | 6.294) | 6.04 | -0.19 | 高橋 |
1) Nickels, J. E, Fineman, M. A. & Wallace, W. E. (1948). J. Phys. Chem., 53, 625-628.
2) Deshpande, V. P. (1961). Acta Cryst., 14, 794-794.
3) Broch, E., Oftedal, I. & Pabst, A. (1929). Zeitschrift fuer Physikalische Chemie, Abteilung B: Chemie der Elementarprozesse, Aufbau der Matere, 3, 209-214
4) Ott, H. (1926). Z. Krist., 63, 222-230; Ahtee, M. (1969). Annales Academiae Scientiarum Fennicae, Series A6: Physica, 313, 1-11.
2010年12月15日 更新