名工大 / セラ研 / 解析システム研究グループ /トピックス /
名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター年報,6, 1-11 (Apr. 2007)
左右対称な粉末回折ピーク形状の尖り度を特徴づける新しいパラメータを提案した。パラメータはピーク形状関数のフーリエ変換のν次のモーメントを介して定義される。経験的なピーク形状モデルと統計的なサイズ分布に基づく理論的なサイズ広がり形状関数の尖り度の厳密解を導いた。理論的なサイズブロードニング形状を擬 Voigt 関数で近似する場合,-1/2 次の尖り度パラメータを一致させる形状を用いるのが適切であることが示唆された。
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名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター年報,6, 12-18 (Apr. 2007)
高い分解能で正確な単結晶回折強度データを収集することの可能な新しい高温回折測定システムを開発した。高温装置は高温窒素ガスの吹き付け部と吸引部からなり,試料部が 1000℃にいたる範囲で,他の部品に熱の影響を及ぼさないように工夫されている。この高温装置は CCD 回折計に設置され高速に回折データを収集することが可能である。
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名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター年報,6, 19-22 (Apr. 2007)
欠陥パイロクロア型構造を持つ化合物である Pb2Ru2O6.5 の結晶構造の温度依存性を,単結晶回折法により 123, 193, 293 K の温度で調べた。酸化物イオンの欠陥は,対称心により関係づけられる二つのサイトのうちの一つを選択的に占める規則構造をとる。Pb イオンは酸化物イオンの欠陥の方向に約 0.042 Åずれた位置をとる。調査した温度範囲では単位胞の平均熱膨張係数は 11.8 x 10-6 であった。差フーリエ図において,各 Pb 原子から主軸に沿って 0.8Åの位置にピーク値 6 eÅ-3 の過剰電子が認められ,Pb の電子雲の無秩序な変形が示唆される。
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J. Am. Ceram. Soc. 90[4], 1342-1345 (Apr. 2007)
高温電子顕微鏡観察法をもちいて BaGd2Mn2O7 の構造相転移を調べた。 室温で斜方晶系の結晶は 420 K 近傍で P42/mnm(第二相)に変化した。 さらに加熱すると 623 K で第三の相が第二相に共存してあらわれ,723 K で結晶の全領域が第三相になった。 第三相は第二相と比べて c 軸に約 1.5 % の格子のミスマッチがあり,単斜晶系の対称を持つと推定される。 第二相と第三相との間の相転移の次数は一次と思われた。
Acta Cryst. C 63, i43-i46 (Jul. 2007)
軌道放射光単結晶回折実験により,フラックス法により成長した Tb3RuO7 結晶の 293 K における Tb 原子の部分的な構造の乱れが明らかになった。結晶構造は反転対称を持たず マトリックス中に埋め込まれた頂点共有で結合した RuO6 八面体の無限一次元鎖からなる。結晶学的に独立な 6箇所の Tb サイトのうち2箇所の位置は2つの位置に分裂する。この P21nb 型の構造においては, RuO6 八面体が a 軸と c 軸に関して 2 種類の傾きを持ち,他の Ln3RuO7 (Ln = ランタノイド). に見られる Cmcm 型構造が c 軸に関する 1 種類の傾きしか持たないのと対照的である。
Acta Cryst. E 63, i163 (Jul. 2007)
フラックス法により成長した Dy3RuO7 の構造は反転対称を持たない斜方晶系に属し,マトリックス中に埋め込まれた頂点共有八面体の無限一次元鎖からなる。Dy 原子位置の部分的な乱れがわずかに観測された。結晶学的に独立な 6 箇所の Dy 位置のうち 2 箇所の Dy 位置は 0.3 - 0.5 Å離れた 2 つの位置に分裂し,異なる配位環境を持つ。解析を行った結晶は反転双晶であった。
J. Appl. Cryst., 40, 964-965 (Oct. 2007)
伝統的な非拡張および拡張死時間モデルによる数え落しの影響を受けた強度データが持つ統計的な性質をモンテカルロ法により調査した。いずれのモデルにおいてもカウントされる強度の統計的なばらつきは単純な式で良く近似されることが明らかとなった。数え落とし補正を施した強度データがともなう統計的な誤差を見積もる方法について議論した。
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Eur. J. Inorg. Chem. 29, 4687-4692 (Oct. 2007)
可視光による水の全分解を促す触媒として注目される K-Nb-O 系複合酸化物単結晶を KCl をフラックス剤として用いたフラックス法により合成し,その構造と物性を調べた。従来のモリブデン酸カリなどをフラックス剤として用いる方法に比べ,KCl を用いた本合成法は環境面における優位性をもつ。結晶は斜方晶系でよく発達した {010} 面をもつ平板状である。 結晶の大きさはフラックス蒸発速度および合成温度に依存して変化した。 紫外光を照射したところよい光触媒特性を示した。
日本結晶学会誌, 49, 347-353 (Dec. 2007)
つくば KEK フォトンファクトリー(PF)の粉末回折ビームライン BL-4B2に設置されている検出器多連装システム(MDS)を備えた高分解能型粉末回折計を用いた軌道放射光粉末回折法に関する最近の進展について述べた。MDS回折計により測定されたデータを解析するための実用的な手法: (i) 検出システムの精密な評価と補正法,(ii) 区分的な強度データの接続法,(iii) 装置収差のデコンボリューションによる除去法,(iv) ビームラインから供給されるX線の分光強度分布における非対称性の評価法と除去法を独自に開発した。この結果,KEK-PF MDS 回折計が,結晶性物質を正確かつ詳細に評価するために先進的なツールになっていることを示した。
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Jpn. J. Appl. Phys. 47(1), 616-619 (Jan. 2008)
コランダム(α-Al2O3)の構造の変化を 297, 573, 873 および 1173 K において単結晶X線回折法で調べた。 格子定数,原子座標,原子変位パラメータの温度依存性は滑らかに変化し,2170 K で測定されたデータ[Ishizawa et al. Acta Cryst. B 36 (1980) 228]とよくつながった。 Al の z 座標は温度とともに有意に変化した。 これは面を共有してつながる一対の酸素八面体中における Al 原子間の反発力の増加に起因するものと考えられた。
Inorg. Chem. 47(2), 558-566 (Feb. 2008)
Gd3RuO7 は 60 K から室温付近まで ln(ρ) が T-1/2 に比例し,局在化したキャリアが一次元にならんだ Mott の variable-range hopping 伝導を示す。 フラックス法によって合成した Gd3RuO7 の相転移を高温単結晶X線回折法によって調べた。 この物質では,RuO6 八面体が頂点を共有して c 軸方向に繋がる一次元鎖 [RuO5]∞ が絶縁性の [Gd3O2] マトリックスに埋まっている。 低温相は P21nb,高温相は Cmcm の対称性をもつ。 ただし,高温側では Sm3RuO7 や Eu3RuO7 で従来報告されている Cmcm の構造ほど単純ではなく,Gd は約 0.3 Å 離れた位置のいずれかを 50 % の確率で占める。
名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター年報,6, 51-55 (2007).
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Photon Factory Activity Report 2006 #24 Part B, 120 (2007).
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Photon Factory Activity Report 2006 #24 Part B, 167 (2007).
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Photon Factory Activity Report 2006 #24 Part B, 175 (Apr. 2007).
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Photon Factory Activity Report 2006 #24 Part B, 276 (2007).
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Elsevier (2007.11)
材料のナノ構造を評価するために,粉末X線回折図形を解析して結晶粒径を評価する方法と,X線小角散乱測定による強度曲線を解析して粒径を評価する方法について解説した。それぞれの方法について適用できる対象,必要とされる装置やソフトウェア,典型的な解析方法,解析結果の解釈のしかたや留意点などについて述べた。
顕微鏡学会 JSM2007 (2007年5月) 東京 [→要旨PDF] [→セミナー TOP]
日本セラミックス協会 東海支部 第34回東海若手セラミスト懇話会 2007年 夏期セミナー (2007年6月) 浜名湖 [→要旨PDF] [→セミナー TOP]
日本セラミックス協会 東海支部 第34回東海若手セラミスト懇話会 2007年 夏期セミナー (2007年6月) 浜名湖 [→要旨PDF] [→セミナー TOP]
日本セラミックス協会 東海支部 第34回東海若手セラミスト懇話会 2007年 夏期セミナー (2007年6月) 浜名湖 [→要旨PDF] [→セミナー TOP]
The Second International Symposium on Organic and Inorganic Electronic Materials and Related Nanotechnologies (EM-NANO 2007) (Jul. 2007) Nagano
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日本セラミックス協会第20回秋季シンポジウム (2007年9月) 名古屋 [→シンポジウム TOP]
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The 8th Conference of the Asian Crystallographic Association (AsCA '07) (Nov. 2007) Taipei, Taiwan [→AsCA07 TOP]
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日本結晶学会 2007 年度年会 (2007年12月) 東京 [→年会 TOP]
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第2回フラックス成長研究発表会 (2007年12月) 仙台
平成 19 年度 日本セラミックス協会東海支部学術研究発表会 (2007年12月) 名古屋 [→研究発表会終了報告]
第46回セラミックス基礎科学討論会 (2008年1月) 名古屋 [→討論会 TOP]
第46回セラミックス基礎科学討論会 (2008年1月) 名古屋 [→討論会 TOP]
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International Seminar of Materials Database, Korea Institute of Ceramic Engineering and Technology (KICET) (Jan. 2008) Seoul, Korea
The 32nd Annual Condensed Matter and Materials Meeting (WAAGA WAAGA 2008) (Jan. 2008) Waaga Waaga, Australia
AXAA 2008 (Feb. 2008) Melbourne, Australia [→AXAA 2008 TOP]
AXAA 2008 (Feb. 2008) Melbourne, Australia [→AXAA 2008 TOP]
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ICDD 2008 Spring Meeting (Mar. 2008) Newtown Square, USA [→Meeting TOP]
第25回 PF シンポジウム(2008年3月)つくば [→シンポジウム TOP]
セラミックス協会 2008 年年会 (2008年3月20日-22日) 長岡 [→年会 TOP]
電気化学会第75回大会 (2008年3月29日-31日)横浜 [→大会 TOP]
2008年03月05日