【概 要】 円熟した社会の到来とともに、新しい技術開発にその限界が見え始めたとされるなかにあっても、物質の基礎に根ざした新材料には、大きなブレイクスルーのチャンスがあります。セラミックスは、物にかかわる最も古い技術でありながら、いまだに神秘の魅力をもった分野であり、産業上の実際技術から新しい原理による新材料にいたるまで、新材料開発による発展の大きな可能性を秘めています。
当セラミックス基盤工学研究センターは、施設開設以来、25年にわたって大学公開講座を実施しており、本学の草分け的な公開講座です。今回の講座『これから役立つセラミックスの技術と学理』は、主として若手、中堅の育成を必要とする企業、試験研究機関の皆様に、最新の技術とセラミックスの学理を伝授するためのもので、講師各人の得意とする分野、また大学の講義に基礎をおいて、実際の応用までをわかりやすく講義します。また、個別の講義に関心のある場合には、会社でお申し込みいただいても結構です。(詳しくは、当センター担当者まで直接お問合せください。)
また、希望する方には、この講座期間中に、センター見学や設備案内も計画します。(但、希望者が少数の場合には実施しません。) 当講座の講師陣は、学内外の講義・講演会を担当するのみならず、いずれも産学連携や特定プロジェクトに積極的参加して、豊富な共同研究経験を有してします。この講座に参加することにより、参加者各位は興味ある分野で、より専門の学理への理解を深め、また講師陣と議論しよい刺激をうけることができます。この機会に、公開講座に参加して、技術と学理をいっそう磨かれることをお勧めします。
【日 時】 平成 17 年 10 月 6 日(木)〜 12 月 15 日(木)の各木曜日 18:00 〜 20:00、計 10 回開講
【実施場所】 セラミックス基盤工学研究センター講義室
【募集人数】 50 名
【講習料】 8,200 円
【日程、講義名、講師】
第1回 | 10月6日 | 「高齢化社会に向けたセラミックス技術と産業」 | 亀山 哲也 | (産業技術総合研究所中部センター所長代理) |
第2回 | 10月13日 | 「可塑性セラミックス原料の評価と学理」 | 高橋 実 | (名古屋工業大学副学長,セラミックス基盤工学研究センター教授) |
第3回 | 10月20日 | 「固体中のイオンの動き − ミクロに見た場合 − 」 | 石澤 伸夫 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター教授) |
第4回 | 10月27日 | 「セラミックスの熱膨張 − その学理と応用 − 」 | 太田敏孝 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センターセンター長,教授) |
第5回 | 11月10日 | 「セラミックスの中空粒子の合成とその応用」 | 藤 正督 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター助教授) |
第6回 | 11月17日 | 「粉末X線回析法による微粒子評価技術」 | 井田 隆 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター助教授) |
第7回 | 11月24日 | 「磁性材料の新製法と物理」 | 安達信泰 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター助教授) |
第8回 | 12月1日 | 「ゾルゲル法による機能性ハイブリッドセラミック」 | 余語利信 | (名古屋大学エコトピア科学研究機構教授) |
第9回 | 12月8日 | 「医学生体用セラミックスの開発と動向」 | 近藤和夫 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター客員教授,日本特殊陶業株式会社総合研究所部長) |
第10回 | 12月15日 | 「環境触媒の多孔質スラリーコート技術」 | 小澤正邦 | (名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター教授) |
(担当:小澤正邦)
- 2005年06月21日 -