粉末X線回折法による化学分析

ここでは,粉末X線回折法の利用を始める初心者に手引きのようなものを提供することを意図しています。


1.はじめに

粉末X線回折法は化学分析を主な目的として利用されます。
PDF, 95 kB

2.化学分析手法としての粉末X線回折法

粉末X線回折法は多用途ですが,「物質の同定と定性分析」が最も重要な用途です。
PDF, 143 kB

3.粉末X線回折装置

3.1 装置の概要

測定システムの構成例を示します。
PDF, 151 kB

3.2 X線源

粉末X線回折装置ではどのようにX線を発生しているのでしょうか?
PDF, 345 kB

3.3 粉末X線回折測定装置の光学系

装置の光学部品とその構成,仕組みを知ることは重要です。
PDF, 349 kB

3.4 ゴニオメーター

ゴニオメーターと呼ばれる機構の機械精度が,粉末X線回折測定の精度を決定づけると言っても良いでしょう。
PDF, 293 kB

3.5 粉末X線回折測定の検出器系

粉末X線回折装置では,X線がどのように検出されているでしょうか?
PDF, 624 kB

3.6 シンチレーション検出器

比較的長い間使われてきたシンチレーション検出器について説明します。
PDF, 197 kB

3.7 シリコン・ストリップ検出器

最近良く使われるようになったシリコン・ストリップ検出器について説明します。
PDF, 251 kB

4.装置の取り扱いかた

4.1 粉末X線回折装置の設置

設置場所を選べるのなら北向きの1階の部屋が良いでしょう。
PDF, 133 kB

4.2 X線管球の取り扱いかた

X線を発生するための管球の選択・交換・保守について。
PDF, 212 kB

4.3 測定条件の設定

測定条件はどのように設定すれば良いのでしょうか?
PDF, 410 kB

4.4 粉末X線回折の標準試料

粉末X線回折測定のための標準試料について。
PDF, 350 kB

4.5 外部標準法と内部標準法について

標準試料を使うとして,外部標準法と内部標準法はどう違うのでしょうか?
PDF, 241 kB

5.粉末X線回折測定のための試料の準備

粉末X線回折測定の結果の良し悪しは,試料によって決まります。

5.1 試料の粉砕

試料を粉砕することは重要です。
PDF, 395 kB

5.2 粉末試料の充填

試料ホルダーに粉を詰める時に,知っておいた方が良いこと。
PDF, 533 kB

6.同定・定性分析と定量分析

粉末X線回折測定の最も重要な用途は「同定・定性分析」です。 粉末X線回折測定による「定量分析」は,元素分析と区別をするために「定量相組成分析」と呼ばれる場合があります。

6.1 同定・定性分析

同定・定性分析は粉末X線回折測定の最も重要な用途です。

6.2 定量分析

定量相組成分析 (QPA) と Vegard 則による組成分析について。内部標準法,非晶質の定量,微小減衰効果
PDF, 603 kB

7.X線分光強度分布の影響

装置が回折ピーク形状を変形させる要因として最も目立つのは,X線の分光強度分布の影響でしょう。

8.装置収差の影響

粉末X線回折測定に用いられる装置の「収差」について説明します。

8.1 赤道収差

X線のビームが赤道面内に発散(広がり)を持つことによる収差です。 X線の検出のために主に0次元検出器が使われていた頃は平板試料収差と呼ばれていました。 主に一次元検出器が使われるようになり,少し複雑になったかもしれません。
PDF, 1.8 MB】【PDF 英語版, 1.7 MB

8.2 試料透過性収差

X線が試料に有限の深さまで侵入することに由来する収差で,純粋な装置収差というわけではありません。 それだけにユーザーにも注意が必要でしょう。

8.3 軸発散収差

X線のビームが軸方向へ発散(広がり)を持つことによる収差です。

9.装置のその他の影響

粉末X線回折測定に用いられる装置の「収差」について説明します。

9.1 試料変位の効果

試料面の位置が上下にずれたときには,観測されるピークがシフトする効果が現れます。
PDF, 520 kB


2020年2月18日